君の明日は、私の明日



どうして、ーどうして……



なんで、こうなったの?


私は携帯のライトだけを頼りに暗いところもいろんなところを探した。


泣きそうになるのをぐっとこらえる。



栄華は私が守るって言ったのにー……



「乃愛っ……!」



後ろから声がして振り向く。

そこには、汗だらけの深尋がいた。

きっとずっと探していたんだ。


頬には一本の長い切り傷。


必死だったからかも……服は汚れて泥がついていた。


「みひ……っ…ろ…ねえ!栄華がっ……」


私はその場に崩れた。


「乃愛!」



倒れこむ私を深尋が抑えた。


身体が震えるー……


もし、誰かが深尋とあたしが屋上で抱き合ったこと…喋ってたとこを見られて水無月さんの耳に入っちゃってたら?

水無月さんが栄華を誘拐させたの??


ひどいよ……


犯罪だよっー……


私のせいだ…っ……


でも、こんなの……ひどいよっ!


「乃愛…大丈夫か…?」

「足が……震えて…立てない……」



私は涙を流した。



「ねえ、深尋!栄華に何かあったらどうするの?!あたしのせいだよ!あたしのせいだよぉ……」


「お、ーおい!なくな…!!何があったんだよっ!」



私は水無月さんに言われたことを話した。


学校にはすでに水無月さんがお金の力で雇った人が私たちを監視していたこと…
逆らったら、栄華に何が起こるかわからないー……



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