君の明日は、私の明日
「な…それは、犯罪だろっ!!いくらなんでも……」
「……水無月さんは…お金ですべてを操ってる……っ…私達が言っても水無月さんには勝てないよっ……」
「クッソ!!………あいつ……!とりあえずここで、待ってろ。俺が栄華を探しに行く」
私は頷いた。
私は近くにあった木にもたれかけて、身を任せた。
走って消えて行く深尋をじっと見つめる。
栄華ごめんー……あたしのせいで……
急に降り出す雨……
なんだか、危険を予知してるみたい。
私はその場で目を閉じた。
足がもう、限界……。
身体も恐怖で震えて、これ以上立ってどこか、雨宿りしに行くこともできない。
疲れと恐怖で身体がいうことを聞かない……
ここで…少し休む……
休める時じゃない…
そんなの分かってる…栄華を、探しに行かないといけないんだ!!
でも……もう、本当に動けなかった。
私の足にも、擦り傷がたくさんできていた。
さっきは夢中で気がつかなかったけど、血が出て雨に濡れ、とってもしみた。
気がつくとー……私の目の前は真っ暗で、足の痛みも寒さも消えていた。