君の明日は、私の明日
*
私はどうやら眠ってしまったみたい。
ハッとして目が覚めるとそこは…誰かの背中の後ろだった。
まだ雨は止んでいなくて、それでも、私の背中には上着がかかっていた。
「んっ……ここは…?」
「…乃愛…目覚めたか」
と私をおぶっている人が言った。
この声は…深尋……?
「ねぇ…どうなったの??…そうだ!え…栄華は?!」
「ー落ち着け…見つかった。今日は、おくる。」
「よ…よかったぁ」
すっと安心してまた深尋の背中に顔を寄せる。
「ねえ…おろして?」
「お前、あんなとこで寝て、熱出てるからな…足もいたいだろ」
言われてみれば少し身体がだるい……
やっぱり、雨に濡れながら寝るのはまずかったかな……。
「……うん……栄華は…無事?」
「ああ、元気だ。栄華も喧嘩は好きだからな。 アザとかすり傷で済んだ。」
「本当に?平気だったの??」
「栄華は昔から、強かっただろ。水無月も、つえーけど栄華は凶暴だしな」
そうだった……
良かったぁ…