君の明日は、私の明日




水無月さんは突然立ち上がり、頭を深々くさげた。




「ごめんなさい…乃愛さん。実は、ここまで大きくなるとは思っていなかったので……」




「話によると、水無月は、二人男を連れて、栄華をおどかしに行くつもりだったんだって、乃愛が約束破ったから。で…話も聞かずに栄華が男に飛び切りのキックいれて怪我させたから二人も……ってわけ。結局は栄華に負けたらしいけど」


深尋が笑いながらそう言った。

なんだ…



てか、笑い事じゃないんだけど…



「怪我人まで出ちゃって…本当はあそこで栄華さんを縛り付けて嘘の喫煙シーンの写真をとってあなたの脅しにしようとしたの………前の脅しはきかなかったから……」



「ーそ…なの?じゃあ、なんで栄華なの?私だったら良かったのに……」



「あなたは、友達思いだから……自分よりも友達を優先するの……あの時…"姉を殺したって言いふらす"って言った時あなたは、なにも動揺しなかった……とても、強い子だからー……とりあえずごめんなさい…」



私はニッコリと笑った。


「栄華も平気だから……もう、許してあげる。ねえ、お友達になろう?水無月さん……ううん。良奈ちゃん!」



「えっ?」



私の一言で良奈ちゃんは顔をあげた。


すると……良奈ちゃんはその場に泣き出した。


「乃愛さんは、ひどいですっ!うぇーん……ひっく…」

「えっ、ひど…いの?!」

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