君の明日は、私の明日




「そういえば……勝手なことだけど…良奈、愛美さんの写真見たいなぁ」



私は、良奈ちゃんとお姉ちゃんの部屋にいたんだ。


お姉ちゃんの大好きなぬいぐるみや、小説を見せたかったから…



「あれだよ」



私は机の上に乗っている写真をさした。


写真には、海で水着姿になったお姉ちゃんが砂の上に三角座りで座っている写真だった。



これがお姉ちゃんの最後の写真。


綺麗な笑顔で、長い髪は風によって綺麗に飛んでいてー……




「へえ………素敵なお姉ちゃんだね……こんなに綺麗なんて…」



「でしょ??お姉ちゃんじゃないみたい。こんな私と姉妹だなんてね」




だって…私はいつも外にいるからお姉ちゃんとは比べ物にならないくらい焦げていて…


髪の毛もお姉ちゃんのほうがさらさらで綺麗。


お姉ちゃんのほうがスタイルいいし……



「いいえ、愛美さんは、乃愛さんのような素敵な妹を持って幸せだったと思うよ?……乃愛さんにも、素敵なとこがたくさんあるの……ルックスなんて関係ないじゃない? 外見より内心でしょ?」



一瞬、そう言った良奈ちゃんがお姉ちゃんに見えたー…。



" 乃愛には、いいところいっぱいあるよ?"


" でも、 私はお姉ちゃんみたいに可愛くないよぉ "


" 外見より内心が大事よ。 外見は良くても内心が汚かったら…可愛さがもったいないでしょ? "



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