君の明日は、私の明日



「そ、それだけです!!それと……もう、愛美さんは私のお姉ちゃんじゃないんだからー………もう、普通に…えっと…なんていうんだろ……あ…あれ…おかしいな……あはは…」



気づいた時には…


私の目には涙がたまっていて、知らないうちに流れてしまったー……



泣いちゃダメー…


ここで泣いたら迷惑かかちゃうー………


私は涙を拭って必死に笑った。



「友達よ……乃愛さんでしたっけ?………ううん、乃愛ちゃん」


そう言ってニッコリと笑うお姉ちゃんー……



可愛くて綺麗でー…優しくて……


今でも変わらないそのぬくもりー……



「う…うん!!愛美さん!」



こうしてー……私と愛美さんは…普通の友達になったー……


もう、姉妹じゃないー……



お姉ちゃんは今、記憶がなくても幸せだからー……


元気にやってるからー……



これが、お姉ちゃんの今の家族だからー……



私はお姉ちゃんに言われたことをしただけだよー…?


" 相手が好きならその人が幸せになることをしなきゃダメだよー… "

" 可愛い子には旅をさせよ…… 愛する人は、縛っちゃダメってことー…"




言われた通りにしたんだよー…?


だけど…何でこんなに辛いのー…?


大事な人を諦めるって…こんなに辛いの?



家族を他の家族に渡しちゃうって…なんで…こんなに……



ねえ、お姉ちゃん、教えてよー……

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