君の明日は、私の明日



ーーーー………



「片付け、どこまで行った?」


私とお母さんは向かい合わせになり朝ごはんを食べている


「うん…ぼちぼち」


私はキノコスープを口の中に入れた。


お母さんの作る料理は本当に美味しいー……



「……乃愛…来年受験でしょ?お父さんが心配して…塾とかに入らないかって言ってて…」


私は食べる手が止まった。



お父さんが…心配?



「……大丈夫だけど……」


「そうじゃないの……いい大学に行って欲しいからね…お父さんも心配しているのよ」


私は下を向いた…



「やだなぁ……バカ言わないでよ……お父さんが心配するわけないじゃんー……もういいから早く食べて、お姉ちゃんのお部屋…押入れにするんでしょ?」


私はクスリと笑った。


お父さんが心配するはずないじゃんー……


「……お父さん…乃愛にね…セイント玲桜大学に…行ってほしいの」



私はスプーンを落としてしまった。


なんでー………



「………乃愛?」



なんでよー……


どうして…勝手に決めないでよ…


セイント玲桜大学……お姉ちゃんが通いたかった大学で寮生活…オマケに遠い県にある


私は、栄華達と…こっちの大学に通うって決めてたのに…県外なんてー……



< 220 / 285 >

この作品をシェア

pagetop