君の明日は、私の明日
私は慌てて先輩から離れた。
心臓が凄いなっている。
昴先輩の甘い香りー……
その瞬間に思い出されるさっきの光景…
先輩とお姉ちゃんが歩いていた…
「…先輩……愛華さんと…」
「あ、あぁ……家までおくったとこ……てか、お前…どうしたんだよ……身体…震えてるし…泣いてたみたいだし」
私は首を降った
「何でもありません……それじゃあ…」
私がそう言って先輩に背を向けようとした時…
先輩は私の腕を引っ張った。
「家までおくる。また死にそうになったら助けてやる…」
“助けてやる”
先輩に助けられて言い訳ないじゃん…
迷惑かけられないし…先輩は彼女がいるんだよ……
先輩に触れられるだけで…私の心は…すごく苦しくなる…ーー…
「いいです…それに…お母さんと喧嘩して…家に戻りたくありません…栄華んとこ行きますから」
「なら、おくってく。篠崎の家…近いんだろ?」
私は大きく首を降った
「いいです。待ち合わせしてますからー……それじゃあ」
私はそう言ってまた走って行ったー……