君の明日は、私の明日
なにがあっても…*Side Aimi*
ーーーー……
「こ…これって…?」
「うん……乃愛さんから借りてきて…結構早く読み終わっちゃったので…」
良奈から手渡されたのは…よく読んでいた小説…
『この世界の罪』
何度も何度も繰り返し読んでいた…
「……覚えていないと思いますけど…それは愛華さんの大好きな本だったそうです」
私は頷いた。
私は本をパラパラとめくった
400ページ以上あるそれはとっても厚い。
「あの……愛美さん…それじゃあ、良奈…帰りますね」
良奈はそう言って私の部屋から出ようとした時…
「乃愛さん…昴……さんに…恋したらしいです」
え…??
私は良奈の顔を見つめた…
乃愛は…深尋のこと…好きなんじゃ…
「すみません……それだけです…」
そう言って良奈は部屋から出て行った