君の明日は、私の明日
「………いけ……ない……」
私は顔を伏せながらそう言った。
行けるわけがないー……
あの事故から…………
身体が知らないうちに震えていた
「行けないよ…行けるわけないー……私はもう、死んだの!南河愛美(みなみかわまなみ)なんてもう、存在しないのよ!!」
「してるさ……ここに」
「え……」
私は顔をあげると昴の悲しそうで辛そうな顔があった。
「……南河愛美はここにいる。」
そう言って私の頬に彼の指が触れた。
あまりの優しい声に私はまた泣き出したー……
帰りたいよ…
あの家に……!!
「………千尋も…待ってる」
「えっ」
"千尋"という言葉に私の身体はビクッと反応した。