君の明日は、私の明日


ーーーーー

でも、今となっては、これでいいのやら…


深尋にも栄華にも言わずに…
そして、これから…先輩の彼女として……


「あ、乃愛!!みっけ!!」


甲高くて可愛らしい声が後ろからして振り返った。



「栄華…?」

「おはよっ!!ってあれ?なんか考え事してた?」



図星だ…


なんでだろ…栄華には私のすべてがわかってるみたい。
まあ、10年以上も一緒にいたらそういうもん?


となると、先輩との関係もすぐに知られるとか?!?!


や、まさかね…


「ううん、違うよ。お母さんが作った朝ごはんが不味かったから…」


「へえ、そうなんだ」



や、我ながらいい言い訳とは思えないけどね。


「そういえば、昨日、先に帰ってゴメンね。あの後どうだった?」

「え?どうだったって…普通にケーキ食べて帰ったんだけどね」


< 34 / 285 >

この作品をシェア

pagetop