君の明日は、私の明日
先輩はすぐに立ち上がった
私は告白するつもりなど、全くない。
乃愛のことだもん。
乃愛は小さい頃からの大親友。
乃愛のことなら、何でもわかる。
私は教室を出た。
先輩も私のあとに続く。
「あのさ、篠崎」
私がなかなかしゃべらずに歩き続いているからだろうか。
先輩が低い声でそういった
「…一体なにが……」
「先輩は、水無月さんと別れたんですよね?」
「は……?なぜそれを……」
「やっぱり…です」
私は先輩に背を向けたまま語りかけた。
「今朝、乃愛の様子がおかしかったんですよ。知ってました?」
「おい、篠崎…なんのことだ…?」
先輩は確実に動揺していた。
やっぱり、なにかある…
私はそうピンときた
「私が帰ったあと…先輩の部屋で…何が起こったんですか?!」
私はやっと先輩に顔を向けた。
「なにも…おこってねーし」
「うそ。男女が二人きりで部屋に閉じこもって平気だというんですか?襲ったりしてませんよね??なにか特別なこととか…」