君の明日は、私の明日
「でも、昨日は家に兄貴がいた。」
「へぇ、乃愛ちゃんと先輩の新カップっ………ひっ」
ドンーー・・・
俺は、圭一の寄りかかっていた壁を思いっきり殴った。
「ひえぇ…機嫌悪いね、王子様は…やっぱり乃愛ちゃんだもんねぇ」
「気持ち悪りぃこと言ってんじゃねぇぞ、お前、ナンパするオヤジみてぇだぞ」
俺は正直いうと……乃愛が好きだった。
あの、騒がしくて…でも、たまに礼儀ありのあの乃愛。
でも、乃愛はそんなことどうでもいいんだ。
俺はずっと告白ができないまま…
小さい頃からお前をずっと見ていた。
でも…無理なんだ。
俺らは月と太陽みたいな関係。
くっつかないし離れない。
そういうことじゃねえのかって…