君の明日は、私の明日


こいつは…兄貴の彼女だった。


別れた理由なんてしらねぇし、こいつは元から苦手だ



「ちょっと、金魚って呼ばないでくれる?!てか、なんで金魚なのよ!!」


「じゃあ、金魚のふんだ。ばか」


「なっ…相変わらず口悪いのね。まぁ、いいのだけど」


良奈はクスリと笑って一歩俺の前にきた。


この、香水ー……


苦手だ。


つか、くせぇよ。


「で、なにしにきた?」


「うふ、えっとねぇ…イベント情報っ」



良奈は笑いながら言った。てか、ー…こえーし、




「よく笑ってられるな、お前、兄貴と別れただろ」


「えぇ、だって、つまんないんだもん。まあ、簡単に言えばねぇ…彼はただの踏み台だわ。良奈が狙ってる男は昴じゃなくて………そう、あの人……」



水無月良奈。

可愛くて頭良くて、優しくてなんでも出来るみんなの憧れ
ていうか、こいつ優しいか?



今まで、たくさんの男と遊んできたというバカ娘。

兄貴に、注意はしたけど、兄貴は確かに、こいつのことを本気にしてたみてぇだし



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