君の明日は、私の明日
「本当に彼は良奈のことなんとも思ってなかったー……だから、捨てた。それが恋ってものでしょ?飽きたら捨てられちゃう……なんなら、飽きて捨てられちゃう前に……自分で捨てちゃえばいいのよ!!そうすれば傷つかない……」
「いかれてるぜ…」
「でも、もういいの。次の子見つけたから。昴を使ってその子に近づけることが出来たもの!!!!昴には感謝しとかないとね」
そう言ってメチャクチャ機嫌良くなった良奈
顔は天使なのに心は悪魔だな…
「で、その大イベントをお知らせに来たの。これから凄いことがおこるのよ!そして………」
気がついたら俺がやつの胸ぐらをつかむ右手の力は抜けていた。
良奈は自分の唇を俺の唇に押し付けた。
「…貴方を手に入れる。」
「ーな…」
良奈はそれだけ言うとまっすぐと歩いて行った。
やばいぞ……大変なことになった……
「金魚のふんに唇、汚されたああ!!クソぉ!」
俺はその場で唇を何度も何度もふいた。