君の明日は、私の明日
親友の闇 *Side Eika*
私は、冷たい風に目が覚めた。
横をみると、乃愛の姿はなかった。
乃愛は、ベランダで海を眺めていた。
塩の匂いがするー………
時計は2時30分をさしていた。
こんな真夜中に…いったいどうしたんだろう?
「乃愛…」
私は後ろ姿の乃愛に声をかけた。
乃愛はゆっくりとこっちを振り向いた。
乃愛の表情はどこか悲しそうだった。
「どうした…の?」
「眠れなくって……」
そう言って月の光に照らされて笑う乃愛はどこか悲しそうだった。