君の明日は、私の明日


約束していたー……



あの、海でー…今も忘れられない約束を…かわしていた。




大好きなお姉ちゃんを……自分の手で…殺めてしまったんだ…私は……




5年前…私が小学6年生の時……だったんだー…


お姉ちゃんは、中学3年生だった。



私はお姉ちゃんと小さい時に海に来ていた。



その時私は、小さな手で砂で、プリンメカを作っていた。



海の反対側に見える島に浮いている、お姫様がいそうなそのお城のようなホテル…



浜辺から泳いでいけそうなくらいの距離なのに…泳いでも泳いでもプリンメカには手が届かない



『なにしてるの?乃愛…』



お姉ちゃんの声を…今でも覚えている。


優しくて、爽やかで…まるで…そう……天使みたいな…声…



『お城作ってるのぉー』


『へぇ、すごい…あれ?これってプリンメカ?』


『うん!!いきたいの!』


『そっかぁ…じゃあ、もう少し待ってようか…お姉ちゃんが高校生になったらバイトして二人で行こう』


『うん!約束?』


『約束…』




あの日の笑顔ー……



あの日の約束…



私はお姉ちゃんが大好きだった。


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