君の明日は、私の明日



千尋さんは必死にお姉ちゃんを探したが、お姉ちゃんは見つからなかった。




1時間近く探して千尋さんが戻ってきた。



『ち…千尋さ……ん……お…お姉ちゃんはっ…?』



私は恐る恐る聞いて見た。


千尋さんはなにも言わなかった



千尋さんの頬に静かに涙が流れた。



『…うそ……嘘だ……ねえ…見つけたんでしょ?お姉ちゃん…ほんとは見つけたんでしょ?今どこ?休んでる?…ねえ!!!!どこよっ!!!!』


『黙れ!!!!!!』


『っ……!』



あの優しい千尋さんが低く怖い声で私に怒鳴りつけた。

私は動けなくなった



『いなかった……愛美は……愛美は…』


やだ……、やだ…


嘘だ嘘だ嘘だ!!


私は、現実を受け入れられなかった。


『うそだっ……!!!』



私は海の前に立ちはだかっている千尋さんを思いっきり押して海に飛び込んだ。


飛び込んだって言っても足だけ。


だって…今すぐ助けたかったけど……泳げないから……


水が怖いから……



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