桜花の約束
四
一八六七年
あの日以来私と沖田さんは月に一度あの桜の木の下で会っていた
春には満開の桜の下で花見をしたり、他の日も時々お店に顔を出してくれた
とても楽しくて、私の沖田さんへの想いは募るばかり
しかし、臆病者の私は想いを告げられずにいた
今日は月に一度の沖田さんに会える日
私は早く会いたくて早足で約束の場所へ行った
『沖田さん早く来ないかな』
しかし沖田さんは約束の時間になっても来なかった