はなおの縁~若葉編~





金曜日。あたしは久しぶりにお茶のお稽古を付けてもらうため、扇やを訪れていた。

この、扇やという店自体も広いのだが、その裏手にある主人夫婦の家も結構な佇まいで、女将さんがお茶を教えるのに勝手がいいように作られていた。

茶室は二間あり、一つは四畳半で、もう一つは大勢のお生徒さんを教えるために八畳で作られている。

女将さんは毎週月、水、金曜とお生徒さんをとっていて、月曜は初心者を、水曜は中級者を、金曜は師範代になる人をそれぞれ教えている。

茶道というものは奥が深く知れば知るほど勉強が足りないと、今でもよく思う。

お花と違い完成されつくした中で、どれだけ磨けるのか、どれだけ自分を取り去ることが出来るのかが未だに難しい。

今日はあたし一人のお稽古だったので四畳半で稽古を付けてもらっていた。




< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

もう、ひとりにしない。

総文字数/54,325

恋愛(その他)163ページ

表紙を見る
河の流れは絶えず~和泉編~

総文字数/47,849

歴史・時代183ページ

表紙を見る
緒方くんとあたし。

総文字数/17,887

恋愛(キケン・ダーク)77ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop