大人のEach Love
Only for you.
「俺、先に帰るけど本当に大丈夫か?」
「店長、後はトップスの在庫を
調べるだけですから。」
「そうか、悪いな。鍵閉めも頼んだぞ?」
「はい。分かりました。」
そう、大丈夫。
パンツやベルト、小物等の在庫は確認済みだし
後は、いつものように在庫を確認して
不足分をバイヤーにファックスするだけ。
この、カジュアルSHOPの店員である私。
もう3年目に突入しているわけだし
いつまでも新入社員気分ではいられない。
特に今は。
電話が鳴る度、走っていく店長。
奥さんが臨月に入り、
出産予定日も近いようだ。
だから、
仕事ばかりに打ち込んではいられない。
こんな時であるからこそ、
主任である私が、カバーしていかなければ。
そんな思いを胸に抱きながら、
自ら残業をする毎日を送っていた。