大人のEach Love
私の首筋に舌を這わせながら、
髪を撫で下ろす、キミ。
腰から肩にかけて撫で上げる、キミ。
その熱いくらいの手で触れる、キミ。
まるで、直に触れられているかのようで…
私の身体は高揚していく。
ここがフィッティングルームだという事も、
まだ、仕事が残っている事すらも忘れてしまいそうで。
「ま…待って。ホントに…ディスプレ…」
「まだ、そんな事考える余裕あるの?真弓。
…鏡を見て?
真弓、こんなに色っぽい顔をしてるのに。」
プリーツスカートの内側に手を滑らせて
私の意識を自分に惹き付けようとする彼。
「……あっ。…優っ。」
「真弓。僕の事だけ考えて。
僕が、護ってあげるから…。
不安なんて、感じなくていいから…。」
息が上がり、膝に力が入らなくなると
彼は私を背後から支えた。
私は熱い頬を鏡に押し付け
曇るそれに手を当て、彼との波に身を委ねる。
意識が途切れそうになった時
微かに聞こえた気がした…。
『僕だけの…ものになって?真弓。』
『ずっと、一緒に…いよう?』
- fin -