大人のEach Love



慌てて周りを見渡そうとする私に
貴方は優しく微笑みながら、言う。


「今、何時だと思ってる?
…誰も、ここには居ない。」


「あっ…。そう…だったんですね。
お待たせしてしまって…すみま…。」



私が全てを言葉にする前に
貴方は私に唇を押し付けた。


微かに『煩い…』という声が
聞こえた気がしたの。


それが、どんなに嬉しかったか。
どんなに、気持ちを揺すぶったか…。


これは、夢だろうか?
こんなに想いを募らせていた相手と
キスをしているだなんて。


角度を変えながら
互いの吐息を響かせながら

繰り返されるキス。

息苦しいなんて、
そんなのどうでも良くて。
窒息死したって、今の私には幸せな一時。

貪るように貴方を求めて。
離さないように、首に腕を回す。


私を、…もっと求めて。

私を、…受け入れて。

そして


…感じて…





これは、

夢なの?…妄想なの?


…あまりに幸せすぎる。



夢なら、覚めないで…。


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