大人のEach Love

衝撃と傷劇



見上げれば、空一面に広がる数々の星。
見下ろせば、色鮮やかに煌めかせている夜景。

ここは街から少し離れた場所にある森林公園。
その駐車場から眺める夜景は有名だからなのか、夜にも係わらずカップルばかりで賑わっていた。

そんなシチュエーションの中、私は胸をドキドキとさせながら、隣に座る彼をチラチラと盗み見る。

付き合ってもう3年にもなるというのに、こんなにソワソワと落ち着かない気持ちになるのには、訳があった。

平日の仕事帰り。

『どうしても、今日話したい事があるんだ』

今日は、私達が付き合い始めた記念日。

車から降りる時に見えてしまった小さな箱。

それは、私が心待ちにしていた…
【彼からのプロポーズ】
それを意識するには十分過ぎたんだ。


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