大人のEach Love
「あれ?そういえば、何でタッ君までスーツ着てんの?」
何故、俺とタメのタケルだけは『タッ君』なんだよ…。
しかも、俺はスーツを着ていても当たり前のように、俺には聞こうともしない。
ギロリと睨んだ俺の視線に気付いたタケルは、さも楽しそうに含み笑いをしながら、
『今日は、久しぶりに休日出勤なんだよ。
…誰かさんとは違ってさ?』
と、言ってのけた。
「まるで俺が仕事人間みたいな言い方をするな。今日は、書類を届けにだな…」
「オッサンには聞いてないんですけど?」
「ーーーっっ?!」
酷い対応の差じゃないか、レイナ…。
それでも諦めない俺は、一体何なんだろう?
確かに、その魅力的な脚を眺めていたいし手に入れたい。
以前付き合っていた相手には、こんな風に執着した事がなかったというのに。