大人のEach Love


暫くして鼻血も止まり、アタッシュケースの中からウェットティッシュを取り出した。

ポケットティッシュと同様、俺の必須アイテム。
鼻下についた血を綺麗に拭う為だ。

おもむろに鼻血を拭っている俺を見ていたレイナは、大きなため息をつきながら俺の隣の椅子に腰掛ける。


「ほーんと…。これが無けりゃいいのにね。
デート中に鼻血出されても困るじゃん。」


「デート中は脚を出さなければいいだろう?」


「は?だって…
オッサンは脚が見たいんじゃないの?」


「個室に二人きりなら問題ない。」


俺がそう言うと、慌てながら顔を真っ赤に染め上げたレイナは
『オッサンの変態っっ!!
…ふ、二人きりでなんて見せるわけないし!』
と騒ぎだした。


そういえば、レイナはツンデレだったな。


そういうお子様的な反応を見せるレイナに、脚の魅力とは別口として可愛らしさを感じていたのかもしれない。



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