大人のEach Love
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カフェで騒ぎ立ててしまった俺とレイナは、その後、特に言葉を交わすことなく近くの公園に来ていた。


格好の悪い所をレイナに見られてしまったな…。




過去に付き合った彼女との話をしたことはなかったし、レイナも聞いてきたりはしなかった。

レイナはレイナで俺のフェティシズムを理解してくれて…いるはずだ。

『喋らなければ良い男なのに』とか
『脚フェチとか笑える』とか
『イケメンと変態は紙一重』とか
色々言われてはいたとしても。


二人とも無言の中、池を目の前にしていた。
池の柵に、ため息をつきながら項垂れた俺。


その俺の背に、小さな振動と温もり。


後ろを振り返ると、レイナが俺の脇腹から腕を通して、俺に抱き付いていた。



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