大人のEach Love


--- その日の終業後。


私は彼にメールを送った後、近くの喫茶店で待っていた。

彼からの返信は無く、来るのかどうかも分からない。
でも、どんなに時間が遅くなっても、例え会えなかったとしても待ちたかったんだ。


早く、彼と話がしたい。
それがどんな話になっても構わない。


彼と、何ら問題なく付き合っていたと思っていた。

…幸せだった。



…先輩からの話を聞くまでは。



人を傷つけてしまった気持ちに苛まれて、どうする事が正解なのかが分からない…。

彼に判断を委ねるわけではないけれど、多分、私は安心したかったんだと思う。



ただ、ただ…


『お前が好きなんだ。』


その言葉を一刻も早く、聞きたかった…。




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