大人のEach Love



続けて話し出す彼の言葉達…。


私に話すつもりでいた事。
でも、そのタイミングを逃していた事。
それでも、私に対する気持ちは嘘じゃない事。


…でも、
私が聞きたいのはそんな事じゃなくて。



ただ一言…
『お前が好きなんだ』
その言葉を聞きたかったのに。


彼は、そんな私の気持ちに気付く素振りも無く話し出す。


『彼女と、上手くいってなかったんだ。』

『そんな時に、お前に惹かれた。』

『アイツとは、終わってるから。』


…ねぇ?

その言葉を信じてもいいの…?
貴方と一緒に居たい。
この気持ちを貫いていいの…?


自問自答するように葛藤していた私は、取り除く事の出来なかった不安を抱えながら、彼の言葉を信じた。


それなのに…彼は…


一ヶ月後。

私の、信じたいと願った気持ちを
…踏みにじったんだ。


『アイツは、俺が居ないとダメなんだ。
…お前は…大丈夫だろう?』


という言葉を残して。





< 227 / 266 >

この作品をシェア

pagetop