大人のEach Love
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彼女が退職する日。
会社から一番近い居酒屋で、送別会が行われるという話になった。


部署の違う先輩であるにも係わらず、私の部署にまでお誘いの連絡がきて…。

とても、私は参加出来るような状態じゃなかった。

同じ部署である彼も参加するはずだからだ。
まだ彼を忘れられていない私が、幸せそうな二人を目の前にするだなんて。


…出来るはずがない。


だから、前もって都合が悪い旨を伝えて欠席にしたのに…。


終業時の音楽が流れ始め、パソコンの電源を切ろうとしていた私の横に…彼女が立っているのが見えた。


『貴女は、あたしの送別会に来ないの？
そんなに、彼と二人でいるのを見たくない？』


私を見下ろしながら口角を上げた彼女。


こんな…最後の最後まで、私に絡もうとする彼女に、私は初めて嫌悪感を覚えた。




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