大人のEach Love


私は、
常に自分を最高の状態にしていたかった。
ベースも元々悪くない。

だから、細やかに、華やかに着飾れば
それなりに惹き付ける事は出来るだろうと
分かっていた。

たけど、
そんな自分に自惚れていたわけじゃない。

最初は、貴方が他の誰かを見ているのだと思っていた。


ある日、私は試してみたんだ。
まるで、賭け事をする様にして。


貴方が私を見つめていた時、
いつもの様に視線が交わり
私が貴方に微笑むと、貴方は顔を赤くしながら俯いて視線を外し、また私を見て会釈をした。


ああ…。
やっぱり。


と、確信した。



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