大人のEach Love


「答えるのが嫌なわけじゃないけど、それこそ今更じゃない?知る必要ないと思う。」


私がそう言葉を返しても、彼は話題を変えようとはしない。
もしかしたら、プロポーズする前に不安になっちゃったのかな?とか、思ったりもした。


だけど、突然そんな質問を投げ掛けられて、私はどう答えるべきか悩んでしまった。

正直に答えるべきか。
嘘をつくべきか。

本当は嘘をつこうと思ったんだ。
だけど、私と彼は元々共通の友達もいたし、嘘をついてもいずれバレてしまう。

プロポーズされるかもしれない状況で、嘘をつくのも気が引けてしまった気持ちもあったのかもしれない。

それなら、ここは正直に言うべきだ。
そう心に決めた私は、本当の人数を口にした。



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