大人のEach Love
俺がそう言うと、彼女は
『あっ!は、はい・・・』
と呟きながら、ゆっくりと話しだした。
「あの。私・・・」
「うん?どうしました?」
「・・・宮野さんっ。」
「はい?」
「・・・が、好きなんですっ。」
「へっ・・・?!」
塾での相談話だと思っていた俺にとって、彼女の突然の告白に驚かないわけもなくて、俺は驚いた拍子に彼女から1歩飛び退いてしまった。
今、俺の事好きって言ったよな?
真面目一筋ってイメージの彼女が?
こんな、一見チャラ男な俺を?
地味とはいえ、真面目で清楚なイメージの彼女が俺に告白だなんて驚き以外の何物でもなくて・・・。
「俺、こんな外見チャラいんだけど・・・?」
素の言葉が出てしまった俺に、彼女は臆することなく言葉を続けた。
「そのままの、あなたが好きなんです。
大好きなんです。
・・・私と、付き合って頂けませんか?
・・・もう、彼女さんがいますか・・・?」