大人のEach Love



最初は、桜がツンツンしながらも頬を赤くするのを見ているのが楽しかった。
それでいいと思ってた。


だけど・・・


まるで、ご機嫌取りのこの状況が面白くなくなってきて・・・




4月最後の週末に、
桜と2人で夜桜を見に桜並木を歩いていた。

その桜の背後から俺は腕を回し、
桜の体をきつく抱き締めた。


今までの不服、不満、不安
それを吐き出すかのように、
次々と言葉にしていく・・・


「なぁ、桜は俺が好きなんだろ?」

「好きって言えよっ!」

「何か気に食わないなら、そう言えよっ」

「ツンツンばかりじゃ、何も伝わらねぇよっ!!」



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