大人のEach Love
「さて、私はそろそろ帰るね?
披露宴、またビデオで見せてもらえる?」
「…ああ。分かった。」
「私は花子に聞いたのよっ。」
「…はいはい。すみませんでした。」
和臣と笑いあったら、また、
少し気持ちが軽くなった。
これで、やっと次の恋が出来る…。
「次の恋は、私を甘やかしてくれるような
ダンディーなおじ様と、したいわね。」
私がそう言うと、花子と和臣は笑ってくれた。
…んだけども。
いきなり部屋の戸がバンッ!と開いて
入ってきた人物が突然騒ぎ出した。
「それは、ダメ!!絶っ対、ダメ!!
春美さん、次は僕と恋をするんだからっ!」
その人物は、大学時代の後輩だった。
久しぶりに会ったけれど
女の子の様な可愛らしい雰囲気は健在で。
「突然、何なのよ?何で私が?
ていうか、盗み聞き…していたのね。」
当時の様な流れで後輩の頭をペチンと叩くと
後輩はやたらと嬉しそうな顔をしていた。