可愛いあの人は高校生
悲しくて涙ばかりがただただ流れ落ちた。



だけど・・・くよくよしてばかりもいられないや・・・・。



そう思い、あたしは涙で濡れた退職届を書き上げた。
すると、突然ケータイが鳴り出した。


「もしもし。」
「もしもし!奈々?」

加藤くんの声だった。
なんだか無性に会いたくなって気付いたら泣きじゃくっていた。


「加藤くん・・・あたし学校辞めなきゃ・・・っ・・・!!」





しばらく加藤くんは何も言わずに黙っていたかと思うと、ぼそっとつぶやいた。





「・・・・・・・ごめん・・・な。」




そう言うと電話は切れた。



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