可愛いあの人は高校生
行方不明
気付くと、あたしはベッドに寝ていた。
どうやら、病院のベッドらしい。
辺りを見回すと母さんと父さんの姿があった。


あったくて大きな手のぬくもりと感触があたしの手に残っていることに気付いた。
きっと母さんが握っていてくれたんだろう。


「あ・・！！気付いたのね！！」
母さんが泣きながらあたしに抱きついた。
「・・・・。」
あたしは何も言えなかった。


しばらく間を置いて、母さんが話し出した。

「奈々・・・妊娠してたことなんで言わなかったの？」
生徒の子供を妊娠したなんて言えなくてあたしは嘘をついた。
「忙しくてそれどころじゃなかったの。」

そこまで言うと突然父さんが怒鳴った。


「いいかげんにしろ！！子供が生徒との間に出来た子供だということも知っているんだぞ！！もうさっき何もかも聞いた！。」
「え・・・・？」

父さんと母さんに知られた・・・。
あたしはもうその場から逃げ出したくなった。


あれ・・・？
あたしは気付いた。
自分のお腹が軽くなっていることに。



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表紙・目次

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