可愛いあの人は高校生
あたしはその子の名前は知らなかったから、勝手に心の中で加藤くんって呼ぶことにした。
そうしたら少し寂しさが紛れそうな気がしたから。


次の日、あたしが出張から帰って来て保健室に入るとベッドにはカーテンが閉めてあった。


誰か調子悪くて寝てるのかな・・・・?



そう思い、近付いてみると声が聞こえる。
「・・・あっ・・・ん・・・。」
あたしは思わず溜息を漏らした。


もう・・・迷惑しちゃうなあ・・・。



そういえばあたしもずいぶんの間ご無沙汰している。
少し切なくなりながら気にせず資料のまとめをしていた。



しばらくすると、事を終えた2人がベッドから出てきた。
女の子の方は驚いていたようだが、男の子の方はあたしがいたのを知っていたようだ。


「わりーな。ちょいベッド借りた。」
そう言う男の子は・・・あの金髪の・・・加藤くん・・だった。



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