可愛いあの人は高校生
ある土曜日、あたしは街で買い物をしていた。

気分転換をしたかったのだ。
誰かと行くと気を使ってしまうので、ひとりで街を歩いていた。


やっぱり学校の仕事してると、土日が休みだからいいんだよねー。


鼻歌を歌いながら歩いていると、突然誰かにぶつかった。
「痛っ・・・!!」
あたしが思わずよろけてその場に倒れてしまった。


「すいません・・・!!」
慌ててその人はあたしを立たせてくれた。
「ありがとう。」
そう言って見上げたその人は・・・どこか望くんに似ていて、懐かしくて・・・・胸が突然苦しくなった。



ドクン・・・ドクン・・・・


心臓が大きな音をたてているのが自分でもわかる。


あたしは急いでその人から逃げようとした。
なぜか、本能的にこの人とは会っちゃいけないって気がしたから。



その人は驚いたようにあたしを見ていたが、あたしは気にもとめず急いでその場を去った。



たったそれだけのことがあたしの運命を変えてしまうなんて・・・。





< 46 / 98 >

この作品をシェア

pagetop