可愛いあの人は高校生
「うわー。息が白い~。」
あたしは酔っていてろれつもうまく回っておらず、真っ直ぐにも歩けなかった。
そんなあたしを見かねたのか、加藤くんは車の鍵を取り出した。


「しょーがねーな。送ってやるから乗ってけよ。」

突然の加藤くんの言葉にあたしはびっくりした。
だって・・・加藤くんはあたしのことうっとおしいって思ってると思ってたから。


「え・・・っ!いいの・・・?」
あたしは一気に嬉しくなって、車の助手席に飛び乗った。



初めて乗る助手席・・・・距離が近くてドキドキした。
助手席から見える横顔は・・・まるで昔見た誰かのようで・・・・。



あたしは思わず見とれていた。



好き・・・・。
好きって言いたいよ・・・・っ!!
こんなに近いのに・・・触れないなんて無理だよ・・・っ!!!



あたしの思いは酔いのせいもあってか・・・爆発してしまった。

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