可愛いあの人は高校生
「なんだよ。」
望くんはそうとう不機嫌なようだった。

しかしあたしの顔を見るとぎょっとして首をすくめた。
そしてそれと同時に全てを理解したようだった。


「何が言いたいかはわかるだろう?」
理事長が静かに聞いた。
「何が?」
望くんはとぼけてみせた。


望くんは学校でも有名な不良だ。
正直理事長もビビっているらしかった。

「お前はいつも問題ばかり起こして・・・っ・・・!!た、た、退学だ!!」
理事長は声を震わせながら叫んだ。

「上等だよ。」
望くんはそう言って部屋を出ようとしたがあたしはそれを止めた。



「理事長!!これは林田くんには関係ありません!!あたしが勝手にしたんです!林田くんは何も悪くありませんからどうか退学だけはカンベンしてやってください!!」
あたしは必死で理事長に頼んだ。


あたしのせいで傷付けたのに・・・それで望くんの人生までメチャクチャにしてしまったら・・・あたし罪悪感で生きていけない・・・。





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