可愛いあの人は高校生
「加藤・・・くんっ・・!!ひっく・・・ごめんね・・・ごめん。」
あたしはそう言うと加藤くんの胸の中で泣き、謝り続けた。

それが似ている加藤くんに伝えることで望くんへの思いを償おうとしたのだろう。


加藤くんは何も言わずうなずきながらあたしの頭を優しく撫でてくれた。


そんなことをしていると周りに人が集まって来たので、あたし達は加藤くんの車に乗った。

しばらく道を走っているとあたしもだいぶ落ち着いて泣き止んでいた。


「加藤くんの家に行くの?」
あたしがそう聞くと加藤くんは悪戯に微笑むとただこれだけ答えた。

「秘密。」


加藤くんは楽しそうに笑った。


それを見て、この人が横にいるだけでいいんだと思った。
たとえ誰かを傷付けたとしてもあたしはこの人がいなきゃ生きていけないと思った。

きっと過去のあたしもそうだったんだろう。





加藤くんの淡い香り・・・確かに・・・どこかで・・・・・。



頭が痛くてやっぱり思い出せなかった。

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