可愛いあの人は高校生
「帰ろっかあ。」
あたしは笑顔でそう言うとゆっくり立ち上がった。

「そうだな。」
加藤くんも笑顔であたしの手を握った。


胸の中から柔らかくて、温かくて、甘いものが溢れ出てくるようだった。
狂おしいほどに愛しい・・・・。



「愛」ってこういうものなんだと思った。


手を繋いで車に乗り込んだ。
助手席から見る加藤くんも全てが愛おしくて・・・。


見つめているだけで涙が出るほど幸せだった。


あたしが泣いていることに気付いたのか、加藤くんが悪戯っぽく笑った。
「そんなに泣いてっとブスになるぞ。」


加藤くんの意地悪ないつものセリフ。
それさえもこんなに愛しい。


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