恋カナ
信じる気持ち
「香奈さんは帰っていいわ」
へ!?
「は、早くないですか!?」
私は少し、声を張り上げてそう言った。
「作戦会議にはあなたがいない方がよさそうだから」
どういう事?意味が分からない。
「いろいろこちらで進めておくから、何かあったらここに電話してね?」
と言って渡されたのは一枚の紙だ。
中身には何か書かれていてよく見たらアドレスだった。
「美都さんのアドレス…?」
「あなたのアドレスは知っているからよくてよ?」
「プライバシーの侵害ですよ」
「ふふふッ」
いやいや、「ふふふッ」じゃないでしょうが。
「あと、一つ。了承しておいてほしい事があるの」
顔から笑みが消えた。
「この恋が叶ったら
あなたの記憶をいただくわ」