恋カナ
「何かの冗談ですか?」
「そんな冗談、おもしろくないでしょう?」
…どうしよう、この人は本気で言っている。
でも記憶をいただくっていう事は消すっていう事だよね?
記憶を消すなんて人間技ではない…。
そこである事を思い出した。
『私、人の心が読めるの』
美都さんがさっき言った言葉。
っていうことは……
私は一つの答えに辿り着いた。
それは―――……
「人間ではない」
!!
美都さんがそう告げた。
「…本当にそうなんですか?」
「それがあなたの答えでしょう?」
とにっこり笑う。
その笑顔はまるで「当たっていますよ」と言っているように見えた。