南くんの彼女

真田くん…

「佐々木さん。おはよう…」

ああ…真田くんのいつものあの笑顔で挨拶してくれる…夢っていいな…ずっと真田くんのそばにいれて…

「梨乃ちゃん！呼んでるよ」

「へぇ？」

誰が…？私を？！

嘘…

「佐々木さん。少しいい？」

だって…真田くんは男子校にいて…私は真田くんのそばにいるのが辛くなって姫川学園に転校したのに…何で…？

「実はさ…家の都合で帰ってこれたんだ。姫川学園には佐々木さんしか知り合いいないし…よろしくね」

「はい！よろしくです！」

嬉しい！また真田くんのそばにいていいんだよね？





あれ？





あれれ？




真田くんの回りに女子が集まって近くに行けない！

遠く感じるよ…真田くん楽しそうだし…




「南～」ダッ

「！康人。何でここに…」

「知らねーの？ここ俺の親の高校。俺姫川康人。改めてよろしく～」

「きゃあ～南くんの友達もかっこいい～」

「マジか！？やっぱ共学はいいなぁー」

何であの人も…

「ん？あんたどっかで…」

「…？」

しらないふりをしておこう…

「まあいいや！よろしく～」

「えっ…」

ハ、ハグされた…

「ちっちぇーな。女ってもっとデケー女いねーのか？170くらいある女」

いたらすごいよ…やっぱりバカ…

「梨乃ちゃん！かっこいいね！あの人…昴くんよりイケメン！あの人に変えちゃおうっかな～」

「ダメだよ。そんなの…藤山くんのこと大切にしなくちゃ…」

「わかってる」

「いや～共学はいいなぁー可愛い女子多いな～」

「…」

あの学校の時は怖く思ったけど今は反対にチャラくて苦手かも…

「そんなに俺の顔見て～惚れただろ！？よし！俺ら付き合うか！」

えっ…

「待ってください！まだあなたが好きとか言ってないし…」

「あーんな好きですアピールしてきてわからんほど鈍感じゃねーよ！初デートはどこにしようか～？公園か？それとも水族館か？」

「…」

やっぱりバカだ…この人…