謝罪のプライド
*
駅前でタクシーを捕まえて三人で乗り込む。後部座席に恋人同士。助手席には私だ。
「どちらまで?」
亜結のアパートの方が近いので説明してもらっている間、私は何気なく周りを見る。
そろそろ帰ろうかという集団と、まだまだ行くぞって感じの盛り上がってる集団が点在している。
その中で、白っぽいスカートが目についた。
美乃里に似ている気がして目を凝らす。周りはスーツ姿の男性が多い。つか、ほぼ男性。ハーレム状態。もし美乃里だとしたら、その中にはおそらく浩生もいるはず……。
「じゃあ、行きますよ」
話を終えた運転手さんがアクセルを踏み出す。
浩生を見つけられないまま、景色が動いてしまった。
「……あ」
「どうしたの、初音?」
「ううん、何でもない」
どっちみち、CEの飲み会もそろそろ終わりだろう。私の時も、女の子が一人だということを気遣ってくれて、日付の変わる頃にはお開きになったはずだし。
「じゃあまた今度飲もうね」
「うん。結婚式の準備も頑張って」
折半分のタクシー代を受け取り、仲睦まじい二人に別れを告げる。
駅前でタクシーを捕まえて三人で乗り込む。後部座席に恋人同士。助手席には私だ。
「どちらまで?」
亜結のアパートの方が近いので説明してもらっている間、私は何気なく周りを見る。
そろそろ帰ろうかという集団と、まだまだ行くぞって感じの盛り上がってる集団が点在している。
その中で、白っぽいスカートが目についた。
美乃里に似ている気がして目を凝らす。周りはスーツ姿の男性が多い。つか、ほぼ男性。ハーレム状態。もし美乃里だとしたら、その中にはおそらく浩生もいるはず……。
「じゃあ、行きますよ」
話を終えた運転手さんがアクセルを踏み出す。
浩生を見つけられないまま、景色が動いてしまった。
「……あ」
「どうしたの、初音?」
「ううん、何でもない」
どっちみち、CEの飲み会もそろそろ終わりだろう。私の時も、女の子が一人だということを気遣ってくれて、日付の変わる頃にはお開きになったはずだし。
「じゃあまた今度飲もうね」
「うん。結婚式の準備も頑張って」
折半分のタクシー代を受け取り、仲睦まじい二人に別れを告げる。