謝罪のプライド

「じゃあ見ようか、じっくりな」


両腕を掴んで押し倒され、上から浩生が覗きこんでくる。魅惑的な表情に逆に落ち着かなくなるのは私の方だ。


「や、そういうことじゃなくて。つか、この体勢は……恥ずかしいというか」

「今更何言ってんだバーカ」


ニヤリと笑った口元はそのまま首筋をなぞり、硬い指はパジャマのボタンを外していく。

ああもう。やっぱりこっちになっちゃうのね。
私が言ってるのは、じっくり話をしたいって意味なのにー!

それでも、抱かれることを望んでいる自分もいる。
彼の手が作り出す刺激に、私の体は恐ろしいほど従順だ。


「はっ、ちょ、あの浩生。電気」


荒くなった呼吸の合間に告げると、浩生はニヤリと笑ってキスを落とす。


「今日はつけとく」

「え? ヤダよ!」

「ダメ。お前が見ろって言ったんだろ」


溜まった唾がゆっくりと喉を伝っていく。自分の裸が光のもとでさらされるってだけで体中が熱くなる。


「ん、やぁ」

「ガマンしないで声も出せよ。やらしい顔見せろ」


意地悪。
久しぶりにゆっくり会うのに。私は優しくして欲しいのに。

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