続編 Heat haze〜陽炎〜
ぎゅっと

きつく抱き締められた


…あの日から
ずっと
ずっと

こうしたかった……


りょうを守りたかった
俺の腕の中に閉じ込めたかった


「やっと…手に入れた…。」


りょうの髪に口付けた
シャンプーの香りがする


メンバーの心配していた顔が浮かんだ

戻って謝らねーと


「もう、行かなきゃ…。
これから仕事なんだ。」



そう言って離れる温もり


心にうっすらと滲む寂しさ


「あ…。」


りょうが寂しげに俺の服の裾を掴む


「そんな顔するな。
また、すぐに会えるから。着信も拒否取っておけな?」


頭を撫でながら
ずっと離れたくない衝動に駆られる

それでも
俺はりょうの元を後にした
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