続編 Heat haze〜陽炎〜
「ダメだよ。
だって、私が掃除しないとモト兄なにもやらないじゃん!?」


「…」


モト兄は私の言葉に黙ってギターを磨く


本当にギターと音楽が好きなんだね



私がいるのに
ずーっとギターを弄りっぱなし…



はぁ




家政婦じゃないんだけどなぁ…



〜〜♪



携帯が私を呼ぶ


「もしもし―?」


相手は後輩の要くんだった

『あ、先輩?
今、大丈夫っすか?』


「うん。いいよ。
どったのぉ?」


モト兄の視線を感じて
私はベランダに出た


電話の内容はサークルの飲み会の勧誘


弘人先輩たちはもう引退して、今は私たちがサークルの代表だった


「ごめん、今日は無理なんだぁ。」


残念そうな声を残して電話を切った


せっかく
モト兄と居れるのに

行けるわけないじゃん!
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